ペットの病気

症状と原因

人間と同じように猫も風邪を引きます。猫ウイルス性呼吸器感染症や、猫カリシウイルス感染症と呼ばれるjavascript:void(0)事もあります。ヘルペスウイルスやカリシウイルスなどの感染が原因となります。猫風邪を患っている他の猫のくしゃみや、目ヤニ、鼻水から感染します。特に3種混合ワクチンの摂取を行なっていない野良猫からの接触・飛沫・空気感染が多いので、愛猫を野良猫に近づけさせないのはもちろん、飼い主さんも野良猫に近づかない方が宜しいでしょう。(飼い主さんが野良猫と遊んだ際にウイルスを皮膚や衣服に付着させ、自宅に戻り、愛猫に間接的に感染させる事も少なくないのです)

人間の風邪と同じように、くしゃみ、鼻水、咳、発熱などの症状が現れます。蛇足ですが、人間の風邪と猫の風邪は別物です。人間の風邪が猫に感染する事も、その逆もありません。

治療の方法

治療法は抗生物質やインターフェロンを投与する事もありますが、基本的には人間と同じく、家庭での療養となります。食欲が低下している場合には、点滴を行なうか、食べやすい流動食を与えます。きちんと予めワクチン接種を行う他、感染猫に近づけない事が一番の予防法です。

症状と原因

猫は痙攣を起こしたり・よろめいたり・もうろうとします。交通事故や高所からの落下事故など猫に多い事故が原因で頭部を強打する場合が少なくありません。そのため、頭を強く打つと脳が浮腫んだり、出血します。仮に猫の生命を取り留めましても、頭を強く打つなどして脳が傷つく可能性が有り、後遺症が残る事があります。

治療の方法

脳の浮腫みを抑えるために副腎皮質ホルモン薬や利尿薬などで様子を見ながら、細菌による二次感染を防ぐ抗生物質や抗けいれん薬を投与します。場合によっては外科的手術により脳内の血液を取り除いたりします。

猫が意識を失った時にはできるだけ早く獣医師の診断を受けてください。猫の体を動かさないようにして 静かに横にさせましょう。動物病院に運ぶときは、静かに寝かせてあげて、頭に負担が衝撃が加わらないように優しく抱いて運んでください。

症状と原因

猫は元来肉食動物であり、血糖のコントロールがあまりうまくないようで、肥満・ストレス・感染症など多くの要因で高血糖を示しやすいです。雄に多く発生し、肥満や老猫に発生率が高くなります。血液中に糖が高いため尿中に糖分を捨て、同時に水を捨てるため多尿となります。そして、体から水分が出て行くため水を飲みます。糖尿病の猫ちゃんにはたくさん飲むからといって、飲む水を制限しないでください。制限すると脱水状態が進み急激に状態が悪くなります。

感染症になりやすく、膀胱炎・外耳道炎などの病気で動物病院で来院することも多いケースがあります。とくに膀胱炎は多い併発症です。猫の白目の部分や唇の粘膜が黄色っぽくなる黄疸症状がみられることがあります。猫が吐いたり、脱水を起こしている場合は「ケトアシドーシス」といった重度の状態になっている事があります。

治療の方法

ケトアシードスといった場合ではなければ、食事のカロリー制限とインスリンの投与を行います。但し、ケアドシードスを起こしているときには入院して緊急治療を行い、早急な対応が必要です。猫の糖尿病の予防方法で大切なのは、肥満にしない事が大切です。飼い主さんが猫をよく触り、肋骨・下腹部・腹部・腰部の脂肪が過ぎないように日々チェックしてあげてください。肥満していると腹部のラインが下垂しますし、上から見ると腹部は膨らみ腰部には出っ張りが観察できます。

運動不足にならないように、いつでも運動でる環境を作ってあげ手下さい。しかし肥満猫の運動療法は、四肢や関節に負担をかけて関節炎・腱炎を起こすケースもあります。それ以外にも循環器・呼吸器に負担がかかるため必ずしも望ましいものではありません。無理な運動は避けてあげてください。

症状と原因

老ネコの10頭に1頭はこの病気になっていると言われています。通常食欲亢進よりもむしろ食欲不振が多くあり、これらの猫では頻繁に不整脈とうっ血性心不全を含む心異常があります。重度の筋衰弱を反映する頸部の腹方屈曲も、これらの猫の一部に観察されています。原因は左右の甲状腺のどちらか、または両方に腫瘍ができている事が考えられます。

症状と原因

植物の中には、猫に有毒な成分を持つものがたくさんあります。有毒な部分は、花・葉・根・種子など、植物の種類によって様々で、口に入れる可能性の高さによって危険度が違ってきます。薬草として知られる植物でも、食べ過ぎると中毒を起こす場合があり、また同一の植物でも違いますと毒性の強さが異なってきます。何らかの植物中毒を疑ったとしても、原因となっている植物を特定するのは難しいです。猫が植物を食べている現場を飼い主さんが見ていないこと・身の回りにどんな毒性植物があるのか飼い主さんが知らない事が多いからです。

治療の方法

有毒植物による中毒治療は、催吐・胃洗浄や活性炭などの吸引剤や下剤の投与のほか、それぞれの症状に応じた治療を行なって行きます。ただし、粘膜への刺激が強い物質による中毒の場合は、吐く時に食道・口腔の粘膜を痛めるケースがあるので、催吐には十分注意が必要です。

主な有毒植物

サクランボ(種)
モモ(種)
アンズ(種)
アーモンド
アジサイ
ブナ
ジンチョウゲ
アイリス
ロベリア
毒ニンジン
タバコ
ベラドンナ
ヒヨス
チョウセンアサガオ
毒セリ
アサガオ

症状と原因

食中毒はサルモネラ菌、ブドウ状菌、ボツリヌス菌、病原性大腸菌などの感染により起こります。 潜伏期間は2~20時間と言われており、食中毒の猫は、元気消沈、背を丸める、高熱又は平熱以下で体が冷たい、腹痛、下痢、嘔吐の症状を現わします。

重症になると脱水症状に陥り、生命に危険を及ぼす事も少なくありません。  腐敗しやすい食餌を早く片づける事はもちろん、飲み水にも注意しましょう。中毒症状として、吐き気や食欲不振・よだれや目やに、鼻水などの症状が見られます。ただし、他の病気にも同じような症状が見られるので、見分けることが必要です。梅雨時期や高温多湿の時期にネコの食器に食べ物を放置しておくと腐敗や変質が起こりやすくなります。これをネコが食べないように飼い主さんが責任を持って環境つくりをする事がもっとも効果の高い予防法です。

症状と原因

猫は飼い主と一緒に生活しているため、飼い主が使う薬品を誤って飲んでしまうことなどがあります。不注意に・あるいは意図的に、人間のために処方された治療薬が猫に与えられるということもあります。猫は、薬物に対して感受性が強い傾向があります。さらにネコは好奇心旺盛な動物な為、何でも触ったりいじったりして誤って手足に付着した液体を舐めてしまい中毒に陥りる事があるので、身の回りには大変注意が必要です。

中毒を引き起こす主なもの
①殺鼠剤による中毒
②車の不凍液による中毒
③漂白剤による中毒
④有機リン剤による中毒
⑤アスピリン系の薬による中毒

応急手当

→目や皮膚に毒物がついた
流水にてていねいに洗い落とします。目に入ったときは薄い食塩水で目をすすいであげます。

→毒物をのんだり食べたりした
中毒の原因が特定できた場合は、それに応じた処置を行います。輸液・強肝剤投与などの対症療法により対応します。

あやまって毒物を飲んでしまった場合は無理に吐かせたりせず、牛乳やサラダオイル、たまごの白身などをスプーンですくってゆっくりと飲ませます。それによって体内の毒物を薄めてあげる効果があります。

また、酸アルカリ(トイレ用洗剤など)・塩素系(漂白剤、カビ取り剤など)・石油系(灯油、マニキュア、除光液など)は、絶対吐かせないでください。

症状と原因

眼瞼内反はまぶたのふちが眼球の側に折り返されてしまう状態のことを言います。その為に目をこすったり、つねに涙が出て、目頭の下の毛がぬれていたり、目やにがついています。ふつうは結膜炎やまぶたについた傷跡が縮むことによって発症しますが、ペルシャネコに関しては先天的なものが原因になっているようです。後天的には、ケンカなどによる外傷に起因します。

治療の方法

手術によって矯正可能です。軽い症状の場合は点眼液などで処置をしますが、一般的には内反しているまぶたを手術によって外側に出し、角膜への刺激を取り除いてあげます。

症状と原因

眼房内は房水で満たされており、この水は前房内を循環して角膜と虹彩の隙間から眼球外へ排出されます。この水が何らかの理由で排出が阻害され、前房圧が上昇した状況を緑内障といいます。猫は隅角が広いために緑内障にはなりにくいと考えています。猫の緑内障は眼疾患で腫瘍・眼内炎などが続発するものがほとんどです。

軽度の場合は特に目立った症状は見られません。しかし、病状が進行していくとさまざまな症状が現れます。特徴的ものは瞳孔が開きっぱなしになる「散慟」と言う現象です。本来ネコの瞳孔は明るい所では細く閉じていますが、緑内障になると大きく開いたままになってしまいます。何らかの理由で角膜の後ろにある液体(房水)の分泌と流出とのバランスが崩れて房水が増えてしまうと眼圧が高くなりその結果、緑内障が発症するのです。

治療の方法

房水の量の調整をするため、炭酸脱水素酵素阻害薬・縮瞳薬などで眼圧をさげるようにします。時には、眼球摘出などの手術を行う場合もあります。急性緑内障は内服・点眼でコントロールされます。


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